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サイレントアサシン 99 は色々ややこしい!

シーバスのルアーフィッシングにおいてミノーは代表的なルアーであり、色々なメーカーから名作が発売されていますが、今回はその中からシマノ製 サイレントアサシン 99をご紹介。

今回の記事は、紹介もありますが、正直自分自身の中で情報を整理する意味の方が強いです。

管理人はとりあえず基本のフローティングをメインで使っていたのですが、そのフローティングにしても現在は内部構造の違いで2種類あったり、他のサイズにはないサスペンドモデルがあったりなどなど。。。

なので、実物買って見比べてみました。

結果、見てわかる違いがあることも分かったので、それも含め一度きちんと情報を整理してみたいと思ってこの記事書いています。

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着目点

2024年現在に発売されているサイレントアサシン99の使い分けを考える上で注目するべき点は2つあります。

・内部機構にフラッシュブーストがあるかどうか
・F(フローティング)かSP(サスペンド)かS(シンキング)か


フラッシュブーストの有無

まず1つ目ですが、”フラッシュブースト”という内部機構があるかないかの違いです。


現在、サイレントアサシン99は商品として2タイプ存在しています。

・エクスセンス サイレントアサシン 99 “ジェットブースト”
・エクスセンス サイレントアサシン 99 “フラッシュブースト”

先に用語の説明をすると。。。

”ジェットブースト”とは簡単に言ってしまえばシマノ製 重心移動機構のことです。

ルアーのメインウエイトは通常フロントフック周りにありますが、キャスト時にこのウエイトをルアーの後方に移動させ飛距離を伸ばすための構造です。

ちなみに、重心移動という仕組み自体は色々なルアーに搭載されていますが、それを構成する構造はメーカーによってバラバラです。

”フラッシュブースト”というのはシマノの独自技術で、ルアー内に振動でゆらゆらと揺れるミラープレートが組み込まれており、ルアーが動いている時も止まっている時もミラープレートが動いて光をキラキラと乱反射させることで魚にアピールする機構のことです。


最初サイレントアサシン 99が発売された時はただ”サイレントアサシン99”という名前で発売されていました。

その数年後、フラッシュブースト機構が開発・搭載され、”サイレントアサシン99 フラッシュブースト”という商品名で発売が開始されています。

そして、通常なら、新機構を搭載して発売となるとアップデートという形になるので前まで発売されていたモデルは廃盤になるものです。

ところが、サイレントアサシンシリーズはフラッシュブーストを搭載していないモデルも廃盤にならず、そのまま発売が継続されています。

区別のためか、商品名にジェットブーストと追加されて。

ここがまず混乱してしまう点ですね。。。


つまり、

・ジェットブーストは重心移動機構のことなのでサイレントアサシンシリーズ
 全てに搭載されている。

・考えるべきはフラッシュブーストの有り無しのみ!

という感じみたいです。


ちなみに、フラッシュブーストを搭載モデル・非搭載モデルで定価も若干異なっており、搭載モデルの方が約200円ほど高い値段設定になっています。

あと、ボディを比べてみたところ、フラッシュブースト搭載モデルはプレートの設置場所を確保するためか、非搭載モデルより全高が若干高くなっているように思います。

ルアーのタイプ

そして2つ目。

ルアーのタイプが3種類存在します。

・F (フローティング)モデル
・SP (サスペンド)モデル
・S (シンキング)モデル

フローティングモデルは水面に放置しているとずっと浮いているタイプで、シンキングモデルは水面に落とした瞬間にどんどん水の中へ沈んでいくタイプです。

この2つのタイプは、他のシーバス用ルアーでもラインナップされているので分かりやすいのですが、問題はサスペンドタイプです。

バス釣りでは潜らせて止めると中層に止まる、というイメージなのですが。。。

サスペンドモデルに関してはメーカーHPに少し解説があり、
・フローティングより強いウォブリングアクションで泳ぎの立ち上がりもいい
・海水ではスローフローティングの設定(河口などの汽水域ではサスペンド設定)
・スローフローティングなので食わせの間を作りやすい


との事です。

つまり、フローティングやシンキングモデルとは全く違うコンセプトを持ったルアーであるという事です。

こう見ると、デイゲームでのシーバス狙いがメインの管理人としてはサスペンドモデルが一番使いやすそうです。



ついでに、タイプ別でボディに違いがあるか比べてみることにしました。

写真は全てジェットブーストモデルです

まずはリップ形状から。

左側から、フローティングモデル・サスペンドモデル・シンキングモデル、になります。

フローティングモデルが一番リップが小さく、サスペンドモデルとシンキングモデルが同じ丸型の比較的大きなリップが付いています。

メーカー説明であったフローティングよりサスペンドの方がアクションが強いなどの違いは、このリップの違いが大きく関係していると思います。

写真は全てジェットブーストモデルです

ちなみに、ルアータイプによるボディ形状の違いはないように思います。

ウエイトはフローティングが14g、サスペンドが15g、シンキングが17gと沈むタイプがより重くなっています。


これらのことを考慮すると、リップの大きさでサスペンド・シンキングモデルがフローティングモデルよりアクションが大きく、またウエイトの違いでサスペンドの方がよりアクションが大きい、ということではないかと思います。

SP(サスペンド)モデル > S(シンキング)モデル > F(フローティング)モデル



あと、スペック表記で見ると潜行水深やスイムフォームなどにも違いがあります。

流速スペックやスイムフォームなどはややこしくなるので今回は考えず。

分かりやすい潜行水深で見ると、シンキングモデルは全水深対応ですが、フローティングモデルでは30~80cm、サスペンドモデルでは80~130cmとなっています。

つまり、表層付近はフローティング、ちょい深めはサスペンド、これらの水深をより早く巻いたりより深い場所を狙いたい場合はシンキング、といった感じでしょうか。

・アクションの違い
【強い】サスペンド > シンキング > フローティング 【弱い】
・狙える水深の違い
【浅い】フローティング > サスペンド > シンキング【深い】



まとめ

色々見てきましたが、サイレントアサシン99を使ったり購入する際には、

・フラッシュブースト機構があるかないか。
・使いたいのは、フローティングかサスペンドかシンキングか

という2点を押さえておけばとりあえず大丈夫かと思います。

フラッシュブーストがあるモデルとないモデルでは、カラーラインナップが全く違うことも特徴なので、そういう点でも使い分けると面白いと思います。