現在の季節は初夏ですが、各メーカーがもう秋に向けて立て続けに新作の発表を行っています。
今日はその中から、シマノの24ヴァンフォードをピックアップしてみます。
比較的新しいブランドである”ヴァンフォード”
ヴァンフォードは、2020年に新発売となったスピニングリールで、今回の24ヴァンフォードは2代目となり、4年ぶりのリニューアルとなります。
意外にも、シマノ製スピニングリールブランドの中では新しい部類に入ります。
同じくらいの価格帯だとストラディックシリーズがありますが、ほぼ全身金属ボディを採用した剛性重視のストラディックに対し、ヴァンフォードはボディ素材にCI4±という樹脂ボディ(正式名称:カーボン繊維強化樹脂)を使用して、軽さと感度を重視した設計思想のリールになります。
初代機である20ヴァンフォードはその完成度や性能面での評価が高かったリールですが、24ヴァンフォードもその基本性能はそのままに幾つかの新機構が搭載されての発売との事です。
※素材や細かなパーツ精度の違いなどは分からないので、あくまでカタログスペックでの比較となります。
それによると、追加機構は4つになります。
・インフィニティクロス
・インフィニティドライブ
・デュラクロス
・アンチツイストフィン
追加機構は4つ
上記に挙げた4点の内、インフィニティクロスとインフィニティドライブはリール本体内部のギア関係の技術、デュラクロスはスプールドラグ関連の技術、アンチツイストフィンは糸フケ対策技術、になります。
①インフィニティクロス
インフィニティクロスで、メインギアとドライブギアの接地面積が増えることで負荷分散を行わせ摩耗を防ぎ耐久性上昇。
②インフィニティドライブ
インフィニティドライブで、ピニオンギアとメインシャフトの摩擦抵抗を減らすことで巻き心地を従来より軽減。
恐らくですが、メインギア-ピニオンギア間の接地面積が増える事で巻き抵抗も少し上がるけれど、その分ピニオンギア-メインシャフト間の抵抗を減らしているので、結果的に巻き心地はあまり変わらず耐久性が向上している、という事なのかなぁと。
この辺の機構は既に22ステラや23ヴァンキッシュに搭載されていますが、これらの機種の巻心地が重いなどとはあまり聞かないので、そういう事なんだと思います。
③デュラクロス
デュラクロスは、スプールドラグ内のフェルトワッシャーの製造法を変えて耐久性を向上。
フェルトワッシャーは、使用に伴うグリスの抜けとワッシャー本体の潰れによってどんどん性能が落ちていくのが特徴です。
それを防ぐ為、フェルトの縦方向に新しく繊維を追加することで潰れ対策とグリス抜け対策を施している、ということなんだと思います。
④アンチツイストフィン
アンチツイストフィンは、ライントラブル抑制のための機構。
ラインテンションが緩い状態でスプールへ巻き込むと糸ヨレの原因やライン寿命の低下を招くので、それを防ぐための構造です。
搭載されなかった機構
管理人的に気になっていたのは、22ステラや23ヴァンキッシュに搭載されていた密巻き機構・インフィニティループの搭載是非だったのですが。
これはやはり未搭載のようです。
まあ、24ツインパワーにも搭載はされていないので、なんとなくこの結果は予想出来ましたが、今後の後継機種で搭載されるのかは気になるところです。
あと、ボディカラーにも少し言及しますが、先代モデルよりも赤が減っていて全体的に黒の配色がメインになっています。
メインボディはほぼブラック一色で変更内容ですが。スプールの赤い部分が減っているのが大きいと思います。
加えて、ハンドル本体の付け根部分も赤も大人しめになっているようです。
元々、色味的に同社のロッド・ゾディアスシリーズとの組み合わせが非常にカッコよかったのですが。
多分、ブラックカラーを基調とすることで、色々なロッドに合わせやすくしたのだと思われます。
発売に関して
ちなみに、2024年8月から順次発売が開始され、C2000S・C2000SHGは9月、C2500S・C2500SXG・3000MHG・4000XG・4000MHG・C5000XGは10月発売予定との事。価格は34,200~37,400円(税別)。
既に釣具店やネットショップで予約も始まっています。
まとめ
というわけで、24ヴァンフォードをカタログスペックにて先代機種と比べてみました。
目新しい大きな変化はないですが、フラグシップモデルで搭載された構造が継承されています。
釣行時の快適さやトラブル軽減のための細かなバージョンアップがされていて、先代機種よりさらに使い心地が向上している印象です。
シマノ製スピニングリールのミドルグレード機種として、使って見るのが楽しみです!