
リールのスペックを見ていると、よく目にするアルファベットでの略称表記。
今まではそこまで意識しなくても判断できていたのですが、遂に判断が難しい、というかめんどい!と思えるものが出てきました。
それが、23エアリティシリーズで使われている、STやSFなどの表記。
今年からは24ルビアスシリーズにも使われていますね。
管理人も今まで通り、それぞれの意味をなんとなく理解しているつもりだったのですが、改めてしっかり見てみると、どんどん混乱してきて訳が分からなくことも多く。。。
と言う訳で、何回かに分けてしっかり区別するための備忘録的な記事を書くことにしました。
最初は、LT・SF・STの意味から見ていこうと思います!
それぞれの正式名称
まず、それぞれの略称の正式名称を具体的に見ていくと、
・LT (ライト&タフ : Light and Tough)
・ST (センシティブチューン : Sensitive Tune)
・SF (スーパーフィネス : Super Finesse)
と言う英語が当てられるようです。
LT(ライト&タフ) とは
LTはスピニングリールの設計思想のような話で、昔のダイワ製スピニングリールよりボディサイズを小型化することで取り回しも良くなるし、重量も軽く出来るので使いやすくなる。(Light)
でも、ただ小型化すると強度が落ちてしまうから、むしろ従来品より強度が増すように色々新たに設計しなおしました。(Tough)
という感じです。
昔の2000番や2500番と比較すると、LTコンセプトのものはボディサイズが小さくなっていますよ、ということです。
ちなみに、2025年現在では、ダイワから発売されているスピニングリールのほとんどはLTコンセプトモデルになっています。
つまり、現在ランナップされているダイワ製スピニングリールのボディサイズの基準、ということです。
SF(スーパーフィネス) とは

次にSF(スーパーフィネス)ですが、これもスピニングリールの設計思想に関する話です。
簡単に言うと、LTモデルをベースにして、全体的なサイズがより小さくなっているとの事。
ボディサイズをかなりコンパクトにすることで、軽量ルアー用の軽いロッドなどと合わせた時によりキャストやロッド操作などをよりやりやすくしたり、操作感度もより向上させるのが目的、という感じでしょうか。
LTモデルがオールマイティに使えるモデルだとすると、SFモデルはフロロライン3lbとかエステルライン 0.3号などのかなり細いラインを使う釣りに特化したリールになります。
用途としてはエリアトラウトやアジング・メバリングのような軽量なルアーを使って魚のサイズもそんなに大きくない釣りがメインになると思います。
なので、SFの表記がついているのは1000番・2000番・2500番の3番手のみ。
3000番以上にはないコンセプトなのでご注意を。
ST(センシティブチューン) とは
STはLTコンセプト搭載リールの内部構造にマイナーチェンジを施したカスタムモデルのことです。
具体的には、
・回転主要部のベアリングを通常のグリス仕様BBからオイル仕様BBへ
・ピニオンギア部のマグシールドを非搭載に
の2点。
要は、通常モデルであるLTシリーズと比べ、巻き心地を軽くするカスタムを施したモデルである、という事です。
ベアリングがグリス仕様のものだと、グリスは粘度が高いのでベアリング回転時に抵抗になり巻き重りの原因になります。
それをより粘度の低いオイル仕様にすることで巻き抵抗が低くなるので、ハンドルの回転が軽くなります。
また、マグシールドの非搭載も巻き抵抗の軽減に繋がります。
マグシールドは、簡単に言うと、磁石と磁石にくっつく性質を持つ液体を使ってピニオンギア部の隙間に膜を張ることでボディ内部への水の侵入を防ぐ防水構造です。
通常使用ならば特に不満はないのですが、磁石を使っているせいか多少巻き心地に影響を及ぼす場合もあり、エリアトラウトやアジングなど1g前後の軽量ルアーを使う釣りではより軽い巻き心地を求めてこの機構がないモデルが好んで使われる場面も多いです。
ちょっと前までは、リールカスタムとしてこのマグシールドの除去が話題になったりもしたのですが、当然下手にいじればトラブルの元になるわけで、最悪の場合リールの寿命を縮めることにもなります。
なので、最初からない構造が選択肢にあるというのは、ユーザーとしてかなりありがたいですね。
まとめ
という感じで、今回はダイワ製スピニングリールで分かりにくいと思った表記を備忘録的にまとめてみました。
LTはダイワ製スピニングリール全体の設計コンセプトなので正直あまり気にしなくていいと思います。
LT 2000番とかLT 2500番のリールを使っている方で、ちょっと軽いルアーが投げにくいとかもう少し巻き心地が軽くなってくれたらな、と思っている方はSFやSTの表記がついたスピニングリールを試してみるとより釣りがやりやすくなるかもしれませんのでチェックされてみてください。