今回紹介するリールは、ダイワ製スピニングリールの中でエントリーグレードの上位モデルとなる23レガリスLTです。
2023年に5年ぶりにリニューアルして発売となりました。
実売価格で言うと、9,000~12,000円ほどになります。
発売から1年ほど経過していますが、非常に評判が高く、コストパフォーマンスにも優れているリールです。
今回は、堤防釣りで使うつもりだったので、LT3000-CXHを購入しました。
これを使って、各部を見ていこうと思います。
各部の詳細
では、リールの外観を見ていきたいと思います。
ボディカラーはブラックが基本色となっており、スプールやハンドルなどにゴールド、ハンドル根元やローター周り・ドラグノブ部などにクロームカラーが配置されています。
全体的なデザインは、何かのリールの使い回しというわけではなく、オリジナルに近いのではないかと思います。
ちなみに、ゴールドは明るめのゴールドになっています。
カスタムパーツで言うところのシャンパンゴールド系ですね。
ブラック&ゴールドの配色で、アルマイトも綺麗な仕上がりですので、安っぽさは感じられないと思います。
各部の詳細:ローター編
次に、各部を細かく見ていこうと思います。
まず、ローター周りです。
今回の23レガリスにおいて前モデルと比較して違いがよく分かる部分ではないかと思います。
23レガリスの特徴としてエアドライブデザインの搭載が挙げられますが、それが見てすぐに分かる部位がローターです。
他のダイワ製スピニングリールに搭載されているものと同様、丸っこい特徴あるものになっています。
ローターのサイドカバー部にもAIR DRIVEの刻印があります。
そして、このローターの素材にはザイオンV(ブイ)という素材が使われています。
レガリスよりもワンランク上位機種である現行のカルディアやフリームスにも使われているザイオン系素材の最新バージョンです。
このザイオンVが、ローターとメインボディの素材として使われており、剛性はもちろんですが重量の軽量化に大きく貢献しています。
この新素材のおかげで、従来のレガリスや他のエントリーモデルと比べ、総重量が軽くなっています。
23レガリス | 18レガリス | |
---|---|---|
LT1000S | 175g | 185g |
LT2000S-XH | 175g | 190g |
LT2500S-XH | 185g | 205g |
LT3000-CXH | 200g | 220g |
LT4000-CXH (18レガリスは4000D) |
225g | 245g |
LT5000-CXH (18レガリスは5000D) |
245g | 245g |
実際の数字で言うと、約10~20gほどの差ですが、実際に使ってみると長時間釣りをした時の疲労感軽減やキャストやライン処理時の動作を軽快に出来るなどメリットが多いので、エントリーグレードモデルでこの恩恵が受けられるということが非常に嬉しい改善点です。
※5000番以降になると重量に違いはなかったです。ここは用途を考えて軽さより剛性が重視された結果なのではと思います
各部の詳細:ハンドル編
次にハンドルです。
元々エントリーモデルのスピニングリールはハンドル本体にシャフトが付いているタイプが装着されていました。
レガリスも歴代のモデルはシャフトが付いているタイプのハンドルでしたが、23レガリスはシャフトがないタイプに変更になっています。
つまり、イグストやルビアスなどと同じネジ込み式のハンドルですね。
この変更による最大のメリットは、こちらもやはり軽量化です。
シャフトが付いているタイプは、複数のパーツから構成されているのとシャフトが付いていることによりどうしても重くなってしまいます。
ですが、23レブロスにも搭載されたねじ込み式のハンドルは簡潔な構造をしているため非常に軽量です。
このハンドル構造の変更による軽量化も、23レガリスの扱いやすさを底上げしている非常に重要な部分です。
副次的な効果としては、ハイエンドモデルと同じ構造になりましたので、それに対応するカスタムハンドルを取り付けることも可能になりました。
エントリーモデルのスピニングリールでリールカスタムの拡張性が追加されたのは、個人的には嬉しいですね。
各部の詳細:その他
ここからは、管理人が気になった細かい点をあげています。
まずは、ストッパーレバーです。
ローターの回転方向の固定とフリーを切り替えるレバーですね。
ハイグレードモデルではほとんど取り除かれている構造ですが、23レガリスは従来通り引き継いでいるようです。
次にラインローラー部。
ラインローラー上部が今まで見たことがないような構造になっています。
(購入する順序が逆なのですが、24レブロスも同じような構造をしています)
メーカーHPにも特に記載がなかったので、どういう意味があるのかが謎です。
今度、フィッシングショーの時にでもメーカーの方に聞いてみようと思います。
ベアリングカスタム:スプール周り
ここからは、ベアリングカスタムが出来るかどうかを見ていこうかと思います。
まずは、スプールです。
ドラグワッシャー類を取り外してみました。
ご覧の通り、ベアリングを埋め込めそうな溝がありませんので、ベアリングを組み込むことは出来なさそうです。
ちなみに、ドラグワッシャーはATDタイプのものが組み込まれています。(ATD タイプL)
次に、スプールシャフト部です。
こちらも、カラーなどが取り付けられていませんので、ベアリングの取り付けは無理そうです。
ベアリングカスタム:ハンドル
ハンドル部は、ハンドルノブの固定方式がカシメではなくネジによるものなので、分解が可能です。
実際に分解してみると、ベアリングは入っていませんでしたが、プラスチックカラーが2個組み込まれていました。
このカラーをベアリングに交換することが出来そうです。
ベアリングカスタム:ラインローラー
最後に、ラインローラー部です。
従来のレブロスシリーズは、ラインローラー内にカラーが一個入るタイプでしたが、23レガリスでは2つのカラーで支える方式に変更されているようです。
この辺りの構造もハイエンドモデルに似ていますね。
ただ、構造が変化しているため、ベアリングが追加出来るキットは今のところありません。
今後に期待、といった感じです。
まとめ
以上、23レブロスのご紹介でした。
色々書きましたが、最大の特徴は総重量の軽量化です。
前モデルと比べ、1000~4000番で約10~20gほど軽くなっています。
加えて、軽量化に伴う巻き心地の軽さ改善も特徴の一つだと思います。
ギアもタフデジギア構造なので、初期の巻き心地がどれほど継続するかも楽しみです。
これに関しては、暫く使ってみて経過観察ですね。
カスタムに関しては、ベアリングを追加出来る箇所はハンドルノブ部のみ。
ハンドル本体は、多くのねじ込み式タイプのものが装着可能なはずです。
正直なところ、スプール周りやラインローラー部にベアリングが組み込まれていませんので、ルアーを多くキャストする釣りではどうしてもライントラブルの心配やファイト時のドラグ性能に心許なさはあります。
ですが、堤防釣りなどでフカセ釣り・投げ釣り・カゴ釣り・遠投サビキ・胴付仕掛けなどで魚を狙うのであれば必要十分以上の性能があると思います。
安いセット竿などから釣りを始められた方のステップアップ用リールとして、非常にオススメできるリールです。