
バス釣り用ベイトリールとして長年ダイワのフラグシップモデルであるスティーズ。
クランクベイト・スピナーベイトなどの巻物から、ジグ・テキサスなどの撃ち物まで、かなりバーサタイルに使え、フラグシップモデルらしいかっこよさと性能の高さから、愛好者も多いシリーズです。
そのスティーズが、2024年に24スティーズSV TWとしてリニューアルされました。
しかも、今回はただのリニューアルではなく、機構が従来のモデルと違って大きく変化しているところがあります。
その辺りも踏まえて、詳細を見ていこうと思います!
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外観


まずは外観です。
従来のスティーズをお持ちの方なら既にお気づきかもしれませんが、外装がメッキ調のブラックカラーになっています。
小さくなったスプールに合わせてボディも従来のスティーズシリーズに比べるとコンパクトになっている印象です。

また、握った際に非常に強い剛性感を感じます。
構造を見てみましたが、21ジリオンSV TWなどと同じように、メインフレームの上にカバーを被せているような構造をしているので、そのせいだと思います。


ちなみに、ドラグクリック機構ありです。

ちなみに、今までのスティーズはブラックとガンメタの間くらいのマットカラーでした。
(リミテッドモデルは除外して)
メッキ調の外装というとシマノのアンタレスシリーズを思い出しますが、アンタレスほど周りの景色をはっきり写し込む感じではないです。
ブラックメッキと言う今まであまり見たことがないカラーが独特な雰囲気を出しています。
それに合わせてか、レベルワインドも今までは基本ゴールドでしたが、ブラックに変更されています。
スペック
自重 | 巻き取り長さ (ハンドル1回転) |
ラインキャパ (ナイロン) |
ラインキャパ (PE) |
スプール寸法 | ドラグ力 | |
---|---|---|---|---|---|---|
100 100L |
160g | 67cm | 12lb – 40~80m 14lb – 35~70m |
1.5号 – 120m 2号 – 100m |
32mm | 5kg |
100H 100HL |
160g | 78cm | 12lb – 40~80m 14lb – 35~70m |
1.5号 – 120m 2号 – 100m |
32mm | 5kg |
100XH 100XHL |
160g | 85cm | 12lb – 40~80m 14lb – 35~70m |
1.5号 – 120m 2号 – 100m |
32mm | 5kg |
リールスペックは上表の通り。
価格は2024年時点で、77,200円(税抜)。
メカニカルノブ

メカニカルノブは前スティーズSV TWにはゼロアジャスターという、調整をしなくていいタイプのものが取り付けらていました。
ですが、24スティーズSV TWでは廃止されています。
それに伴い、ハンドル側のキャップでスプールシャフトを抑えるという機構そのものがなくなっており、構造がガラッと変更されています。
オイルインジェクションキャップという名称になり、リール内部に水やゴミの侵入を防ぐカバーという感じです。

具体的には、今まではピニオンギアの内部にピニオンシャフトというパーツが通っており、このパーツがメカニカルブレーキノブとスプールの間にありました。
簡単に言うと、スプールシャフトの代わりですね。

そして、ピニオンギアの真ん中に穴が空いていて、このスプールシャフトが貫通されていたのが、従来の大半のダイワ製ベイトリールの基本構造でした。

メカニカルブレーキノブを外すと、こんな感じですね。
それが、24スティーズSV TWにはスプールシャフトがない構造に変わっています。

ピニオンギアの中心部には穴が空いておらず、スプールシャフトに代わるパーツはなし。

カバーを外してみても、当然それらしきパーツは無しです。
というわけで、本当にメカニカルブレーキノブでがたつきを調整する、という行為そのものが全く出来ない構造になっています。
出来ない、というかする必要がない、という言い方の方が正しいかも知れません。
ダイワHPに書かれていた、”メカニカルブレーキと呼ばれた機構を完全に取り除き、まったく新しいサブブレーキレス構造に生まれ変わっている”というのは、こういうことのようです。
スプール

続きまして、スプールです。
発表があった時に騒がれたところですが、スプール径が従来の34mmから32mmに変更されています。
バス釣りにおける、7~14g前後のルアーをショートキャストでドンドン撃っていくスタイルにはベストなスプール径だと思います。

ブレーキシステムは、全モデルから引き続きスプール本体はG1ジュラルミン製でブレーキはSVブースト機構搭載。

ラインキャパは12lbが40〜80m、14lbが35〜70mの浅溝タイプ。

ベアリングサイズは、両端とも1030ZZサイズ(外径10mm×内径3mm×厚さ4mm)。
スプール側ベアリングにはカバーが取り付けられていない状態です。
ちなみに、今回も搭載されているSVブーストブレーキですが、ブーストブレーキタイプはキャスト時やハンドル回転時にたまにカチッと音がすることがありました。
これに関してはダイワにも注意書きがあり、
”※キャスティング時の音について
BOOST構造のスプールでは、キャスティング(ルアー飛行)時にインダクトローターの戻り音が「カチッ」と聞こえる現象があります。 ブレーキ力を司るインダクトローターについて、BOOSTでは、従来より早く・強く戻すことと、かつ作動ストロークを長く取ることで遠投効果を最大にしております。従来リールよりインダクトローターの戻り音が大きく聞こえることがありますが、異常ではありません。 BOOSTは2段階作動により最大2回の音が発生する構造であり、音の大きさや回数はキャスティングの入力の大きさによって変化します。”
・参照:ダイワHP
との事です。
管理人も実物触ったことがありますが、確かに2段階のうち1段階目のバネの強さが弱めだったので、こういう現象も起こり得るだろうな、と思っていました。
24スティーズSV TW購入時にもこの点は気になりましたが、スプールのブレーキを触ったところ、以前のものよりバネが硬めになっているみたいです。
この記事執筆時点で発売から1年ほど経過していますが、24スティーズSV TWの商品ページにこの事に関する注意書きは追記されていませんので、恐らく気にせず使えるという事だと思います。
サイドカバー

サイドカバーは、従来通りボディ下のレバーでOPEN/CLOSEを切り替えて固定する方式。
カバーが完全に取り外せる方式なので、現場で作業する際には紛失注意ですね。

ブレーキダイヤルは、1~20の中から選択可能なタイプです。
ハンドル部

ハンドルは、ハイグリップIシェイプライトノブが標準装備。
ハンドルノブ内には、もちろんベアリングが組み込まれています。

ハンドルは金属製のものが付属。
大きくブランキングされており、ハンドル自体の重量は軽そうです。
使ってみての感想 良かった点

タックルセッティングは、フロロの14lbに、ロッドは1610Mをチョイス。
自分の24スティーズSV TWは巻物専用として買ったのでギア比はノーマルです。(6.7:1)
リールのカスタムはせず、ノーマルの状態。
ルアーは、今回は7g~19gまでのクランクベイトとミノー・3/8〜1/2ozのスピナーベイトにてテストしてみました。
キャストしてみた感じは、とてもいい。文句なく使いやすかったです。
スプール径が32mmと前モデルより小さくなっているので、力んでロッドを振らないと飛距離が出せない・力んで投げる必要がある時にバックラッシュしないようブレーキの調整がシビアになるのではないか、という懸念がありました。
が、実際に使用してみると違和感は全く感じず。
今まで通りにキャストして普通に飛ばせるし、バックラッシュもなし。
突然横風吹く中、ブレーキセッティングを変えずにそのままキャストしても、バックラッシュせずにほぼ同じ距離飛ばせるのにはびっくりしました。
管理人的には10g前後のルアーがとてもキャストしやすく感じました。
ライトミドルバーサタイル、という触れ込みも納得でした。
もう一つ懸念していたSVブーストスプールのローターから発生するカチカチ音は全く鳴ることがなかったです。
使ってみての感想 苦手かなと思った点
一つこのリールが苦手かな?と思ったのが、抵抗の大きいルアーです。
キャストは問題ないのですが、19gの大きめのクランクベイトや1/2ozのDWタイプのスピナーベイトなどの巻き抵抗が比較的大きめのルアーを巻いた際に、抵抗による巻きにくさを感じました。
ですが、逆に10g前後のクランクベイトを巻いた際には、今まではあまり感じなかった小さなルアーの動きや触れたストラクチャーの存在を感じることが出来、かなり驚きました。
特に、巻き抵抗が弱めのフラットサイドクランクでもしっかりとルアーの動きを感じる事が出来たのにはびっくりでした。
今までは1/4~3/8ozあたりで巻き抵抗が弱めのハードルアーは、使用時に水中での状態がよく分からず適当に巻いていたところがあったのですが、24スティーズSV TWではしっかり感じられそうな気がしており、今まででは出来なかった釣りができそうな予感がしていてかなりワクワクしています。
まとめ

以上、24スティーズSV TWのレビューでした。
このリールで一番の特徴は、32mmスプールの搭載だと思います。
今までのスティーズシリーズはずっと34mmスプール搭載であり、確実にキャストフィールが変わってくるので、それをどう使い手側が感じるかによってこのリールの価値が決まると思います。
ですが、ボディはコンパクトになっているのに、握って感じる高い剛性感。
管理人的には非常に気持ちのいいキャストフィール。
10g前後のルアーに対する高い巻き感度。
などなど、リールとしての高い完成度を強く感じます。
最新の技術が余す事なく組み込まれていて、まさにダイワ製ベイトリールのフラグシップモデルに相応しい24スティーズSV TW。
気になる方は是非お手に取ってみてください!
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